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今の会社でクリエイティブチームのマネージャーをしていると、採用面接や新人の評価に関わる機会が増えました。
そのなかで、ネット上で「プログラミングスクール卒業生は使えない」という言葉を見かけることがあります。
私自身もスクール出身なので、この言葉には複雑な気持ちがありますが、採用する側として見えてきたリアルもお伝えできればと思います。
同じように不安を感じている方の参考になればうれしいです。
「使えない」と言われてしまう理由
まず正直にお伝えすると、この評判には一定の根拠があります。
理由は本人の能力うんぬんより、期待値のズレにあることが多いです。
スクールのカリキュラムは「動くものを作る」ことに重点が置かれがちですが、実務では「保守できるコードを書く」「チームで仕事を進める」ことが求められます。
この違いを理解していないまま現場に入ると、想像していた仕事内容とのギャップに戸惑い、周囲からも「基礎ができていない」と見られてしまうことがあります。
また、数ヶ月という短期間で学んだ内容がそのまま実務レベルの技術力になるわけではないのも事実です。
スクールは「独学より効率よく土台を作る場所」であって、そこで完成するものではありません。
この前提を採用側も候補者側も忘れてしまうと、お互いに不幸なミスマッチが生まれてしまいます。
「使えない」という言葉は一部の極端な事例がSNSで拡散されやすいという側面もあります。
実際には真面目に成長して活躍している卒業生もたくさんいるので、この言葉を鵜呑みにしすぎる必要はありません。
現場で評価される卒業生とされない卒業生の差
採用や評価に関わる中で感じるのは、技術力の差以上に姿勢の差が評価を分けているということです。
評価される卒業生に共通しているのは、わからないことを放置せず、自分なりに調べた上で質問できる人です。
逆に評価されにくいのは、教えてもらうことを前提にしていて、自分で調べる習慣がない人です。
もう一つの差は、素直さです。
実務ではスクールで習った書き方と現場のルールが違うことがよくあります。
そこで「スクールではこう習った」とこだわってしまう人よりも、「なるほど、現場ではこうするんですね」と柔軟に受け入れられる人のほうが早く馴染んでいきます。
私自身、Web制作スクールに通っていたころは平日2時間、休日は5〜6時間ほど学習に充てていましたが、それでも実務に入ってからのほうが学ぶことは圧倒的に多かったです。
スクールはゴールではなくスタートラインだと捉えられるかどうかが、その後の評価を大きく左右すると感じています。
採用側が本当に見ているポイント
面接や新人評価に関わっていて感じるのは、企業側もスクール卒業生に完成された技術力を期待していないということです。
むしろ見ているのは、限られた期間でどこまで自走できる土台を作ってきたか、そしてこれからどれだけ伸びそうかというポテンシャルの部分です。
たとえば面接で「学習中に一番苦労したことは何ですか」と聞かれたとき、単に「難しかったです」と答えるのと、「エラーの原因を特定するのに時間がかかったので、公式ドキュメントを読む習慣をつけました」と答えるのとでは、印象が大きく変わります。
後者のように、つまずきをどう乗り越えたかを具体的に語れる人は、実務に入ってからも同じように課題を解決していける人だと判断されやすいです。
逆に、スクールのカリキュラムをこなしただけで満足してしまい、その先の学習を止めてしまう人は、採用側から見ても伸びしろを感じにくくなってしまいます。
私自身、2社目でリーダーを任されるようになってからは、面接での受け答えの奥にある「学び続ける習慣があるかどうか」を意識的に見るようになりました。
「使えない」と言われないための行動
ここからは、採用・評価する側として見てきた「伸びる人の行動」を具体的にお伝えします。
まず一つ目は、学習中から目的意識を持ってポートフォリオを作ることです。
「言われたものを作った」だけでなく、「なぜその技術を選んだのか」「どんな課題を解決したかったのか」を説明できる人は、面接でも現場でも印象が良いです。
二つ目は、コミュニケーションの練習です。
実務は一人で完結する作業ではなく、ディレクターやデザイナー、他のエンジニアと連携しながら進めます。
技術力よりも報連相ができるかどうかで、周囲からの信頼は大きく変わります。
入社後しばらくは「できないこと」が目立つのは当たり前です。
大事なのは、できないことをそのままにせず、次に活かす姿勢を見せ続けることです。
三つ目は、入社前にできる範囲で実務に近い経験を積んでおくことです。
たとえばクラウドソーシングで小さな案件をこなしてみたり、オープンソースの簡単な修正に挑戦してみたりすることで、独学だけでは得にくい「他人のコードを読む力」が身につきます。
こうした経験は面接でも具体的なエピソードとして語れるので、採用側にも安心感を与えやすいです。
四つ目は、完璧を求めすぎないことです。
入社したばかりの頃から即戦力として活躍できる人はほとんどいません。
むしろ「わからないことをわからないと言えること」自体が信頼につながる場面も多いです。
背伸びをして知ったかぶりをするよりも、正直に現状を伝えたうえで周囲に助けを求められる人のほうが、長い目で見ると信頼されやすいというのが、これまで多くの新人を見てきた実感です。
Q. スクール卒だとやはり選考で不利になりますか
スクール卒であること自体が不利になることは、少なくとも私が関わってきた採用の場では多くありませんでした。
それよりも、学んだことをどう活かそうとしているかという説明のほうが重視されます。
Q. 「使えない」と言われないために資格は必要ですか
資格が必須という印象はありません。
それよりも、ポートフォリオや面接での受け答えから伝わる基礎理解や姿勢のほうが評価に直結しやすい印象です。
Q. 未経験からの転職で年収はどのくらいが目安ですか
会社や職種によって幅がありますが、未経験からの初年度は300万円台前半〜半ば程度が目安になることが多いようです。
そこから経験を積むことで徐々に上がっていくケースが一般的です。
Q. スクール卒であることは面接で自分から話すべきですか
隠す必要はないと感じています。
むしろ、なぜスクールを選んだのか、そこで何を得たのかを自分の言葉で説明できると、学習意欲の高さが伝わりやすくなります。
大事なのは経歴そのものより、そこからどう行動してきたかという中身の部分です。
「使えない」という言葉に必要以上に怯える必要はありませんが、油断してもいけません。
学び続ける姿勢と素直さを持ち続けられれば、スクール出身であることはむしろ強みにもなり得ると、採用する側として感じています。
これからスクールを検討している方も、すでに卒業して現場で奮闘している方も、焦らず一歩ずつ積み重ねていってもらえたらと思います。


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