Webデザイナー転職のポートフォリオ、採用側が見る3つのポイント

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クリエイティブチームのマネージャーになってから、デザイナー志望の未経験者のポートフォリオを数えきれないほど見てきました。
自分自身も未経験からポートフォリオを作って転職した身なので、両方の立場から感じることをお伝えします。
今回は、見た目の綺麗さだけでは伝わらない、採用側が実際に見ている3つのポイントを整理します。

「綺麗なポートフォリオ」が必ず評価されるわけではない

未経験からのデザイナー志望の方の多くは、まず見た目の完成度に力を入れがちです。
もちろんビジュアルの完成度は大事な要素ですが、面接官として見ているのはその先にある思考のプロセスです。
「なぜこのデザインにしたのか」を説明できないポートフォリオは、どれだけ見た目が整っていても評価が伸びにくい傾向があります。

私自身の経験
建築業界からWebデザインスクールへ → 自分のポートフォリオを作って転職活動 → デザイナーとして転職 → 現在は採用・面接・評価に関わるマネージャー

採用側が見ている3つのポイント

1. 課題設定と、それに対する解決の筋道

まず見るのは、そのデザインが「何の課題を解決しようとしたものか」です。
「かっこいいから」「流行っているデザインだから」という理由だけで作られた作品は、実務に近い視点で見ると評価しづらくなります。
逆に、対象ユーザーや目的を設定し、その課題に対してどんな解決策を考えたかまで言語化されている作品は、経験の浅さをカバーできるくらい印象に残ります。
私自身、未経験でポートフォリオを作った際は、前職である建築業界の課題を解決するテーマを選びました。
自分の実体験に基づいたテーマだったからこそ、面接でも説得力を持って説明できたと感じています。

💡 テーマ選びのヒント

壮大なテーマより、自分の実体験や身近な課題から選んだテーマの方が、企画意図を具体的に語れます。
テーマ選びに迷ったら、前職や日常生活の中の不便から発想してみるのがおすすめです。

2. デザインの再現性・応用力

作品数が多くても、すべてが似たようなテイストやレイアウトの繰り返しだと、応用の幅を感じにくくなります。
面接では、異なる業種・目的のデザインにどれだけ対応できそうかを、作品の幅から判断しています。
1つのテーマを深く作り込んだ作品と、異なるテイストの作品を組み合わせて見せると、対応力の幅が伝わりやすくなります。
また、実際にコーディングまで含めて公開されている作品は、画面上の見た目だけでなく、実装まで見据えた設計になっているかを確認できるため、印象に残りやすいです。

3. 制作プロセスを説明できるか

面接で必ずと言っていいほど聞かれるのが、「この作品はどうやって作りましたか」という質問です。
完成形だけを見せるのではなく、ラフ案からどう変化していったか、どんな点で悩んで修正したかまで話せると、思考のプロセスが伝わります。
逆に、「教材の通りに作りました」という説明で終わってしまうと、自分で考える力があるのか判断しづらくなってしまいます。
教材のカリキュラム課題をベースにしていても構いませんが、そこに自分なりの工夫を加え、その工夫について説明できる状態にしておくことが大切です。

ℹ️ 補足:完璧を目指しすぎない

「完璧に仕上げてから転職活動に進もう」とすると、時間がかかりすぎてしまうことがあります。
一定のクオリティに達したら早めに転職活動を始め、選考と並行してブラッシュアップする方が、結果的に効率的です。

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面接での伝え方で印象は大きく変わる

同じレベルのポートフォリオでも、伝え方次第で面接での印象は大きく変わります。
私が採用側として見てきた中で、印象がよかったのは、聞かれたことにただ答えるのではなく、自分から制作の背景や工夫した点を積極的に語れる人です。
逆に、作品を見せるだけで説明が受け身になってしまうと、実際にどれだけ考えて作ったのかが伝わりにくくなります。
面接前に、自分の作品それぞれについて「課題・工夫・結果」の3点をまとめておくと、当日の説明がスムーズになります。

提出前にチェックしておきたい実務目線のポイント

面接前にもう一段レベルを上げたいという方向けに、実務目線でよく指摘されるポイントも共有します。
まず、レスポンシブ対応です。
スマートフォンでの見た目まで作り込まれている作品は、それだけで一歩進んだ印象を与えます。
次に、余白やフォントサイズなどの細部の統一感です。
1つの画面の中で余白のルールがバラバラだったり、フォントサイズが場当たり的に変わっていたりすると、細部への意識が伝わりにくくなります。
最後に、ユーザーが実際に迷わず操作できるかという導線設計です。
見た目のデザインだけでなく、ボタンの配置やページ遷移の流れまで意識できているかどうかで、実務理解度の印象が変わってきます。

💡 提出前の最終チェック

完成後は一度時間を置いてから見返す、または第三者に見てもらうのがおすすめです。
自分では気づきにくい余白の乱れや導線のわかりにくさが、他人の目線だと見えやすくなります。

未経験だからこそ意識したいこと

未経験の段階では、実務経験者と比べて技術面で見劣りするのは当然のことです。
だからこそ、技術の完成度以外の部分で伝えられるものを、しっかり準備しておくことが大切になります。
私自身、未経験だった当時は前職の経験をどう活かせるかを必死に考えていました。
今振り返ると、その経験を作品の企画意図と結びつけて説明できたことが、内定につながった一因だったと思っています。

Q. スクールの課題をそのままポートフォリオにしてもいいですか

そのままではなく、自分なりの工夫を加えることをおすすめします。
同じスクール出身の受講生は、似たような課題をベースにしていることが多く、そのままだと差別化しにくくなります。
カリキュラムの課題をベースにしつつ、テーマやデザインの方向性を自分らしくアレンジすることで、独自性を出しやすくなります。

Q. 作品数はどのくらい用意すればいいですか

数よりも質を優先することをおすすめします。
私が面接で見る限り、3〜5点程度でも、それぞれの企画意図がしっかり説明できていれば十分な印象を持ちます。
数を増やすことより、1つ1つを深く説明できる状態にしておく方が評価につながりやすいです。

Q. デザインツールの操作スキルはどこまで見られますか

基本的な操作ができていれば十分で、ツールの操作スキルそのものを厳しく評価することは少ないです。
それよりも、そのツールを使ってどんな課題をどう解決したかという企画・思考の部分を見ています。

Q. デザインの実務経験がなくても評価されるポートフォリオはありますか

あります。
実務経験がなくても、課題設定から解決までのプロセスがしっかりしていれば、経験の浅さを補うだけの説得力を持たせられます。
私自身、実務未経験の状態で作ったポートフォリオでも、企画意図を丁寧に伝えたことで評価してもらえました。
経験の差は、伝え方の準備次第である程度埋められるものだと実感しています。

ポートフォリオは、見た目の完成度だけで判断されるものではありません。
課題設定、応用力、制作プロセスの説明力、この3つを意識して準備することで、未経験というハンデをしっかりカバーできます。

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